このページではJavaScriptを使用しております。

ブログBLOG

外壁タイルを美観+長寿命化! シーリングを傷めない高圧洗浄テクニックと保護コーティング

カテゴリ:ブログ

 

外壁は来訪者が最初に目にする 「建物の顔」 です。さらに、定期的に外壁を洗浄して美観を維持すれば資産価値の下落を抑え、固定資産税評価にも間接的にプラスに働く可能性がありますが、外壁清掃だけで評価額が増減する明確な統計はありません。しかし、タイル目地に入り込んだ排ガス由来の黒ずみや、硬化が進んだシーリングのひび割れを放置すると雨水が内部に浸入し、雨漏りやタイル剥落事故 に直結します。そこで鍵を握るのが、高圧洗浄による汚れ除去保護コーティングによる再汚染防止 を組み合わせたメンテナンス戦略です。

本記事では、外壁を長期にわたり美しく安全に保つために必要な「劣化メカニズム」「高圧洗浄のコツ」「シーリングを守る洗浄手法」「汚れ別洗浄剤の選び方」「保護コーティングの施工手順」「費用とメンテナンス計画」をまとめて解説します。

 

 

 

1.劣化メカニズムを知る

1.大気中の SOx・NOx とアルカリ反応
都市部では自動車やボイラーから排出される硫黄酸化物(SOx)・窒素酸化物(NOx)が雨水に溶け、弱酸性雨として外壁に付着。タイルやモルタル中のアルカリ分と反応し、黒色硫酸塩が目地に固着して美観を損ねます。

2.苔・カビの根侵入
日陰面や北面では湿度が高く、苔やカビが目地内部に根を伸ばして定着。高圧洗浄で除去しても根が残ると短期間で再発します。

3.紫外線によるシーリング可塑剤流出
シーリング材(ポリサルファイド・変成シリコンなど)は可塑剤の劣化・揮発で硬化→亀裂へ進行。ひび割れ部からの浸水は、裏面金物の錆や躯体コンクリートのエフロレッセンスを招く恐れがあります。

 

 

 

2.高圧洗浄の基礎知識

 

項目 推奨値/ポイント 補足
適正圧力・水量 15 MPa / 12 L min 程度が標準 テスト洗浄で目地損傷のない最小圧を見極める
ノズル角度 0°:切削力大/15〜25°:標準/60°:仕上げ 30 cm 以上離して使用し、角度と距離を現場記録
よくある失敗 過圧で目地モルタル欠損 → 補修費が高額に 圧力・距離・角度を毎回記録し、基準化する

 

 

 

3.シーリングを守る洗浄テク

※以下は専門業者で広く採用される標準的な手順例であり、現場のタイル材質や気象条件に応じて圧力・洗剤を調整してください。

テスト洗浄 → 圧力設定 → 横引き洗浄

・目立たない位置で試し洗いし、シーリングの肌荒れや目地欠損が起きない最小圧を確定。

・ノズルをタイル面に対し 10〜20° の浅角度で横引き することで、シーリングへの垂直衝撃を軽減します。

 

中性洗剤の併用

・油膜や排ガス汚れは pH 6.5〜8 の中性洗剤 をプレスプレーし、汚れを浮かせてから高圧水で回収。

・洗剤浸漬は 5〜10 分 を目安にし、乾燥前に必ずリンス洗浄を行います。

 

冬季凍結対策

・気温 5 ℃ 以下では洗浄水が凍結しやすく、タイル表面のマイクロクラックを拡大するリスクがあります。

・防凍剤入り洗浄水 または 40 ℃ 程度の温水 を使用し、安全に作業しましょう。

 

 

 

4.保護コーティングの種類と施工手順

種類 特長 目安耐用年数 初期費用イメージ
フッ素系撥水剤 接触角 100° 以上でセルフクリーニング性 5〜7 年 700〜1,200 円/㎡
光触媒コーティング 有機汚染物を分解+大気浄化効果 8〜12 年 1,500〜2,500 円/㎡
無機ハイブリッドシリコン 高耐 UV・長期色調保持 15 年超 2,000〜3,200 円/㎡

 

施工フロー

1.洗浄完了

2.24 時間以上の完全乾燥

3.開口部・ガラス養生

4.1 層目塗布(ローラー/エアレス)

5.規定乾燥 → 2 層目塗布

6.養生撤去・仕上げ検査

相対湿度 80% 以下・気温 5〜35 ℃ の条件を満たさないと白濁や剥離の原因になるため要注意。

 

 

 

5.まとめ

外壁タイルの 「高圧洗浄+保護コーティング」 を定期的に実施すると、汚れの再付着を 最大 70% 抑制、シーリング寿命を 2 倍以上延伸 させた事例も報告されています。

初期費用はかかりますが、外壁改修工事など大規模修繕費を 長期で 30〜40% 削減 できる可能性が高く、オーナー・管理組合双方にとって投資効果は大きいと言えるでしょう。環境負荷の低減や資産価値維持の観点からも、洗浄+保護 のセットを積極的に検討してみてください。

お問い合わせ・無料お見積りはこちら