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厨房定期清掃のコスト最適化!外注と自社対応の賢い組み合わせ方

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飲食店や給食施設、ホテルの厨房にとって「定期清掃」は避けて通れない重要業務です。油汚れやカビ、害虫の発生源となる不衛生な環境は、店舗の信用を一瞬で失わせかねません。しかしながら、清掃の質を高めるほどコストも上昇し、特に中小規模の店舗では「どこまで外注し、どこを自社対応にすべきか」という悩みがつきまといます。

本記事では、厨房定期清掃にかかる一般的なコストを分解し、外注と自社対応を組み合わせる「ハイブリッド型」の効率的なプランを提案します。費用を抑えつつ衛生基準を守り、従業員の負担も軽減するための具体的な方法を解説します。

 

 

 

1. 厨房定期清掃にかかる一般的なコストの内訳

厨房定期清掃にかかる費用は、清掃箇所や範囲、作業頻度によって大きく変動します。代表的な相場感を押さえておきましょう。

 

床清掃:12,000円〜50,000円/回
油汚れやカビが蓄積しやすい部分。面積や材質、汚れの度合いで金額が変動します。

 

換気扇・フード清掃:30,000円〜100,000円/回
油煙が蓄積しやすく、火災リスクも高いため、定期的な業者依頼が基本です。

 

ダクト清掃:50,000円〜150,000円以上/回
専門技術や器具が必要で、規模によっては数十万円超になることもあります。消防法に基づく防火対象物点検では「年1回の点検」が義務付けられており、その際に清掃状況も確認されます。清掃頻度自体は法律で固定されておらず、使用状況に応じて半年〜年1回を基準に設定するのが一般的です。

 

グリーストラップ清掃:容量250L以下で19,000円〜35,000円程度/回
容量や汚れ具合で変動。沈殿物を月1回程度除去するのが推奨されており、発生した汚泥は産業廃棄物として許可業者に委託し、マニフェストで管理する必要があります。

 

一方で、自社スタッフが毎日行う日常清掃(床のモップ掛け、調理器具の洗浄など)は、人件費が中心ですが、洗剤・消耗品・廃棄物処理費なども発生します。教育不足や清掃不徹底により「見た目はきれいでも衛生的には不十分」というケースも少なくありません。

 

 

 

2. 自社対応でまかなえる清掃作業

すべてを外注するとコストが膨らむため、日常的な清掃はスタッフが担うのが基本です。

 

毎日の床清掃
モップ掛けや油取り剤を使った拭き上げは、自社で十分対応可能です。

 

調理器具の油落とし
フライヤーや鉄板など、日々の軽い油汚れはスタッフが行い、重度の焦げ付きは外注で。

 

閉店後のシンク・排水口清掃
水垢やぬめりを放置すると悪臭や詰まりに直結するため、毎日の業務の一環として徹底します。油脂の流出防止は下水道管理の観点からも重要です。

 

従業員教育で質を担保
「どの洗剤をどの濃度で使うか」「仕上げの乾拭きで菌の繁殖を防ぐ」など、具体的な手順を教育マニュアル化し、記録を残すことで清掃レベルを標準化できます。

 

 

 

3. 外注すべき清掃作業

一方で、店舗スタッフの手に負えない専門的な領域は外注すべきです。

 

ダクト清掃・排気設備
高所作業や内部の油蓄積除去は、資格や専門器具が必須。消防法点検に対応する証明書発行も、業者依頼が安心です。

 

機械分解が必要な清掃
オーブン、フライヤー、製氷機など、分解・洗浄を伴う作業は、知識がないと故障や事故につながるためプロに任せましょう。

 

法律・規制対応が絡む清掃
消防法の年1回点検や、産業廃棄物処理法に基づく汚泥処理など、証明書・マニフェストが必要な場合は、業者依頼が必須です。

 

 

 

4. 外注と自社の最適な分担プラン例

現実的なのは、日常業務は自社、定期的な重点清掃は外注に任せるハイブリッド型です。以下のようなスケジュールが参考になります。

 

月次(毎日+月単位)
スタッフによる床・器具・シンク清掃を徹底。グリーストラップは毎日浮上物を除去し、沈殿物は月1回業者と連携して清掃。

 

四半期(3か月ごと)
外注業者に換気フード・換気扇の油落としを依頼。中華料理店や焼肉店のように油量が多い業態では、1〜2か月ごとが推奨されます。

 

年次(年1回を目安に)
ダクト・排気設備の徹底清掃。火災予防の観点から必須。油煙が多い業態では半年ごとに実施するケースもあります。

 

 

 

5. コスト最適化のための見積もり比較ポイント

業者依頼の際は「価格」だけに注目するのは危険です。以下の比較ポイントを確認しましょう。

 

清掃範囲
ダクトの「入口だけ」か「内部全体」かで金額が大きく変わります。

 

作業回数・頻度
スポット依頼よりも、年間パッケージ契約にした方が単価が安くなる場合があります。ただし業者によって条件は異なるため、確認が必要です。

 

保証内容
設備破損や清掃後のトラブルに対する補償の有無を必ずチェック。

 

相見積もりを取るメリット
同条件で複数業者を比較することで、相場感を把握でき、不当な高額請求を避けられます。

 

 

 

 6. コスト削減だけでなく衛生維持も実現する工夫

コスト最適化の目的は「単なる費用削減」ではなく「衛生と安全を確保しつつコストを抑えること」です。そのために重要なのが次の工夫です。

 

スタッフ教育と業務分担
新人にもわかりやすいマニュアルを用意し、清掃品質を均一化。

 

清掃チェックリストの運用
日次・週次・月次でやるべき作業をリスト化し、担当者が署名する方式にすることで「やったつもり」を防止。

 

長期的な費用削減効果
定期清掃を徹底することで、設備の寿命が延び、修理・交換コストを削減。結果として、数年単位で見れば大幅なコストダウンにつながります。

 

 

 

 7. まとめ

厨房定期清掃の最適解は「すべて外注」でも「すべて自社」でもありません。
日常業務は従業員が担い、専門知識や法令対応が必要な部分は外注するという「ハイブリッド型」が最も効果的です。

 

・自社対応:床・器具・排水口など日常的な汚れ
・外注依頼:ダクト・排気設備・高所作業など専門領域
・頻度は半年〜年1回を基準に、業態に応じて調整

 

こうした取り組みを続けることで、衛生レベルの維持、従業員の働きやすさ、コスト削減を同時に実現できます。厨房は店舗の「心臓部」。賢い清掃プランで、清潔・安全・効率的な環境を守っていきましょう。

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